東京地下鉄株式会社(東京メトロ)の株式公開報道で、
投資対象としてどうなのか?
と気になってませんか?
そこで公開情報をもとに、
鉄道業界や東京メトロの財務状況を調べてみました。
私はこんな人
投資歴5年
JR東日本株保有
JR東海株保有
2021年利回り2,000%
ポイント
株価によっては買い
報道履歴
2021年7月15日
交通政策審議会で東京メトロ株の上場審議
2021年12月8日
日経新聞「政府、東京メトロ株を一部売却へ 財制審に諮問」
2022年3月29日←今ここ
ロイター 財務省が東京メトロの株式売却を本格化
株式売却期限は2027年度まで
鉄道業界の市場動向
業界動向サーチによると鉄道業界は横ばい。
成長する業界でないため、
安定した配当を出すか株主優待を実施する等、
株主への還元方針を掲げているかはポイントになりますね。
あとは企業ごとの戦略で、
本業の鉄道ビジネスがこけたときの対策として、
不動産事業などの非鉄道事業へ注力しているかどうかですね。
大手私鉄会社の状況
①事業セグメント
東京メトロは私鉄に分類されています。
大手私鉄会社は非鉄道事業が収益の柱となっています。
鉄道事業の売上割合は大体10~30%程度です。
それ以外は不動産等で稼いでいるようです。
不動産事業の特徴は借入金が多いことです。
不況期には他の業界と比較して不動産業は株価暴落が大きい
ことは認識しておきましょう。
②私鉄のビジネスモデル
東洋経済の記事によると、
大手私鉄の状況
・営業利益率15~20%
・輸送人員は私鉄>JR
・薄利多売
※2019年時点
私鉄は都市圏を中心とした40Kmの距離圏で、
多くの人を低単価で輸送して利益を得るビジネスモデルです。
都市圏の人口が著しく増加することはないので、
私鉄各社は非鉄道事業で成長を模索していますね。
逆にJRは長距離輸送で、
高い客単価を設定し少ない輸送人員で利益を上げるビジネスモデルです。
JR東海は新幹線ビジネスで25~38%の営業利益率です。
東京メトロの財務状況
日経新聞社が提供している財務サイトによると、
ポイント
・17~19年の売上は4000億円程度
・純利益率は10~15%
・売上90%が鉄道事業
2020年は減収減益。
2017年~2019年までの売上は4,000億円程度で推移しており、
当期純利益率も10~15%と事業が安定してます。
他の大手私鉄に比べると、
東京メトロの鉄道事業の売上高は約3倍もあります。
また東京メトロの売上の約90%が鉄道ビジネスであることを考えると、
本業で儲けている点で他社よりも優位性があると考えます。
一般社団法人日本民営鉄道協会の「大手民鉄の素顔」によると、
私鉄の輸送人員のうち約25%が東京メトロです。
輸送人員の約10%で第2の東急と比べても圧倒的なシェアを獲得していますね。
営中期経営計画
東京メトロの中期経営計画をみてみると、
大きく成長する経営方針ではない印象を受けました。
上場後は株主からの要求も増えると予想しますので、
上場後の経営方針に注視ですね。
例えば、JR九州は海外ファンドが大株主となり、
配当金upや株価上昇の施策を経営陣に要求していますので。
東京メトロ株は買いか?
株価次第ですが株を買うか検討する価値はありますね。
決算書によると配当性向が30%と適正水準であり、
株価の割安さを判断する1つとして配当利回りに
注目して上場後の株価をみるとよいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
東京メトロは安定したビジネスモデルで、財務も健全です。
あとは成長する業界でないので安定した配当を実施できるか?
がポイントになりますね。
配当利回りが高い場合には
長期保有を前提に少量ずつ買ってみるには悪くない銘柄と思いました。
資産形成を通して人生を豊かにしていきましょうね!
それではまた市場でお会いしましょう!