日本株の配当利回りが3%以上のものがごろごろし始めて、高配当投資をしてみたいもののどのように投資をすればよいか悩んでいませんか?
そんな人におすすめの高配当ETFについて調査しましたのでよかったら参考にしてみてください。
高配当株ETFをポートフォリオに加えるなら、複数のETF保有での運用をおすすめします。
投資レベルが向上してくれば個別株を加えてアレンジしながらの高配当投資のポートフォリオを組むのがよいと考えています。
こんな人におすすめ
・配当金を得たい
・ETFで資産運用したい
私はこんな人は
・日本個別株売買経験あり
商品概要
野村日本株高配当70
国内金融商品取引所に上場する全ての普通株式のうち、今期予想配当利回りの高い、原則70銘柄で構成される等金額型の指数
引用:野村証券 月次レポート
商品概要
純資産額:約726億円
運用期間:9年
信託報酬等:0.35%
銘柄数:70
パフォーマンス(1年):12.86%
引用:モーニングスター
運用コストが高いですね。
そのため長期投資には向かない金融商品と言えます。
配当利回りはのちほど分析していきます。
ETFの構成業種
引用:野村証券 月次レポート
構成TOP10銘柄
引用:野村証券 月次レポート
組み入れ銘柄TOP10の業種をみてみると、銀行業、保険業、海運業となってます。
銘柄TOP10の合計がETF全体の17%が気になりました。
つまり業種では偏りがあるものの1銘柄では最大でも1.8%と銘柄分散されているということです。
2022年12月時点におけるすべての70銘柄を確認してみると、ETF全体に占める1銘柄あたりの割合レンジは1.1%~1.8%です。
ちなみにNEXT FUNDSのコラムに高配当ETFに関する記事があったので参考までにご紹介します。
指数との比較
【1577】NF・日本株高配当70 ETFを日経平均やTOPIXと比較します。
ツール:Google Finance
濃い青:【1577】ETF
黄色:日経平均225
薄い青:TOPIX
過去5年の株価の推移では日経平均が高パフォーマンスです。
過去5年のパフォーマンス
・【1577】ETF -6.25%
・日経平均225 17.57%
・TOPIX 6.13%
【1577】NF・日本株高配当70 ETFは過去5年でみるとマイナスのパフォーマンスです。
【1577】NF・日本株高配当70 ETFの業種別では銀行業のセクターが16%占めていたので【1615】銀行株ETFの動きもみていきます。
ツール:Google Finance
濃い青:【1577】ETF
黄色:日経平均225
薄い青:TOPIX
オレンジ:【1615】ETF
2022年の後半から【1615】銀行株ETFは急上昇していますね。
FRBや日銀の利上げが影響していると考えられます。
逆に株価の急上昇前は日銀がゼロ金利を維持していたので【1577】NF・日本株高配当70 ETFや日経平均などの指数よりも【1615】銀行株ETFは低パフォーマンスです。
銀行業セクターが16%占める【1577】NF・日本株高配当70 ETFは2022年頃から日経平均などの指数よりも傾きが上向きになっていますが、それでも銀行株ETFほどではありません。
ちなみに日経平均やTOPIXとの配当利回りは以下の通り。
直近の配当利回り
・日経平均 ETF 1.7~2%
・TOPIX ETF 2.2~2.5%
・【1615】銀行株ETF 2.78%
【1577】NF・日本株高配当70 ETFの配当利回り推移
引用:モーニングスター
過去2年の配当利回りは上昇傾向にあります。
【1577】NF・日本株高配当70 ETFの配当利回りは3.89%と高配当です。
ただ2021年の中盤ごろから配当利回りが急上昇して高配当になっていますが、純資産額がここ3年では大きな変化はありません。
過去3年の純資産額推移
ツール:モーニングスター
つまり対象のETFの配当利回りが高いからといってETFに資金が集まるとは限らないということです。
ETFの交付目論見書や該当HPをみてみましたが、日経平均やTOPIX指数を長期的にアウトパフォームしたデータはありませんでした。
そのため【1577】NF・日本株高配当70 ETFは日経平均やTOPIX指数よりも低いパフォーマンスの可能性が高いです。
日経平均やTOPIX指数より高パフォーマンスを出し続けていたら、商品のアピールポイントになるので掲載資料に載せるはずです。
わたしの投資スタンス
ポイント
日本株で高配当投資をするなら、個人的には個別株がおすすめです。
しかし投資初心者さんがいきなり個別株投資で高配当ポートフォリオをつくるには難しいと考えています。
そのためまずはETFでの運用がおすすめです。
【1577】NF・日本株高配当70 ETFは景気敏感株と呼ばれる株の比率が多く、株価変動が激しくなります。
【1577】NF・日本株高配当70 ETFはここ1年くらいで高配当化し始めていますが、過去5年のスパンでみると日経平均やTOPIXに比べて低いパフォーマンスになっています。
配当利回りの推移をみても常に高配当ではないところをみると、高配当の最大の魅力である複利のチカラを活かせていないと考えられます。
【1577】NF・日本株高配当70 ETFの運用期間が9年と、複利が効き始めてもよい時期ですが配当再投資をしたケースの比較で日経平均やTOPIXをアウトパフォームした記述はどこにもありません。
採用指数の設計で、「今期予想配当利回りの高い、原則70銘柄で構成される等金額型の指数」とあります。
今期予想配当利回りが低くなる(株価上昇により)と保有銘柄を売却して、そのときの予想配当利回りの高い銘柄を組み入れているのだと推察しています。
そのため複利の恩恵を受けられず、日経平均やTOPIXに負けているのだと私は思います。
このような背景から高配当ETFで高配当運用を考えるなら、日経平均やTOPIXのETFと高配当ETFを両方保有して、保有割合を調整しながら市況に乗る投資スタイルがよいと考えています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
【1577】NF・日本株高配当70 ETFは銀行業の割合が高いため、現在の市況ではトレンドに沿っていてパフォーマンスも上がってきています。
またここ1年で配当利回りも高くなってきています。
ただ、銘柄の入れ替えがあるので複利のチカラを活かせていません。
さらに業種が偏っているため市況が変化したときには日経平均やTOPIXのETFに負けることもあります。
そのため日経平均やTOPIXの指数と高配当ETFを組み合わせたポートフォリオ運用をおすすめします。
市況の波に乗り、資産を大きくしていき人生を豊かにしていきましょうね。
それではまた市場でお会いしましょう!