株式市場の暴落で、株式以外の資産に投資を検討してませんか?
今回は金融市場が低迷し始めると注目を集める債券ETFについて紹介したいと思います。
相場の動きから適した投資対象を仕込んで種まきをしておきましょう!
こんな人におすすめ
・債券に注目している人
私はこんな人は
・2021年成績+2,000%
【2621】iシェアーズ米国債20年超ETF
採用インデックス
FTSE米国債20年超セレクト・インデックス(国内投信用 円ヘッジ円ベース)の動きに高位に連動する投資成果を目指します。
引用:ブラックロックHP
ツール:モーニングスター
【2621】米国債20年超ETFのサマリ
純資産額:56億円
信託報酬等:0.15%
運用年数:1年
トータルリターン(1年):-25%
分配金利回り:3.19%
2022/9/16時点
運用年数が1年と期間が短いため、2022/9/16時点での純資産額が100億円未満と心もとない額です。
しかし2022/11から純資産額が急増し、2023/2時点で純資産額が約234億円となっており、半年で4倍以上となってます。
ツール:モーニングスター
信託報酬等は0.15%とインデックスに連動する債券ETFの中では低コストで問題ないです。
ただ、分配金利回りが高いのは一時的で、為替ヘッジのコストが効いてきてどこかのタイミングで分配金利回りは低下すると考えています。
また、【2621】米国債20年超ETFは期間が長い債券のため、金利の動きに影響をうけることから値動きが大きくなります。
ここからは【2621】米国債20年超ETFと比べて期間の短い【1482】米国債7-10年ETFと比較していきます。
米国10年債との比較
ツール:Google Finance
ここ1年で【1482】米国債7-10年ETFと比べて【2621】米国債20年超ETFのパフォーマンスの差は-10%以上と低いですね。
米国国債はFRBが金利を上げていることが背景にあり現在は債券価格が下がっています。
債券投資初心者の方には同じ国債なのになぜこんなにパフォーマンスに差が出るのか?と思った人もいるかと思います。
この疑問にうまく答えていたサイトがありました。
残存期間が長い債券は、残存期間が短い債券よりも、償還時までに金利変動の影響を受ける期間が長いため、金利変動に対する価格変動幅が大きくなります。
引用:Foresight
そのため金利が上昇する局面では【1482】米国債7-10年ETFよりも償還期間が長い【2621】米国債20年超ETFは大きく価格が変動するということです。
ただ、金利による価格変動が大きい分、得られる金利も大きくなります。
分配金利回り
【1482】米国債7-10年:1.42%
また運用年数が【1482】米国債7-10年ETFのほうが長いため、純資産額は【2621】米国債20年超ETFより大きくなっています。
純資産額(2022/9)
【1482】米国債7-10年:624億円
純資産額(2023/2)
【1482】米国債7-10年:820億円
【2621】米国債20年超ETFの純資産額が半年で急増したので、ETFがなくなる繰上償還のリスクが低下しましたね。
繰上償還のリスクが低下したとはいえ、【2621】米国債20年超ETFは変動額が大きいです。
そのため【1482】米国債7-10年ETFの両方に投資して保有割合で利益とリスクをコントロールする戦略がよいと考えています。
あなたの安全資産とリスク資産のバランスを考慮して【2621】米国債20年超ETFの保有割合を検討してみてはいかがでしょうか?
為替ヘッジの有無
米国債券に投資するときに避けては通れない問題が為替です。
1990年から現地通貨、ヘッジ無、ヘッジ有で外国債券を運用した場合のパフォーマンス推移をみていきます。
パフォーマンス
ヘッジ有が一番低い
為替ヘッジをするとコストがかかるため超長期で保有して運用することを想定するとパフォーマンスは下がります。
しかし現在は1年も経たないうちにドル円が20%以上も変動する異常事態です。
為替変動が大きい局面ではコストをかけてでもヘッジする価値はあると考えています。
また、為替ヘッジありがパフォーマンスが低いとしても、【2621】米国債20年超ETFくらい超長期国債なら値動きが大きいので売買益を狙った投資をおすすめします。
引用:ブラックロック
為替ヘッジがあったとしても【2621】米国債20年超ETFは2005年から保有していた場合、2019年には最大で約2.2倍の価格になってます。
引用:ブラックロック
為替ヘッジありで投資を行うときには為替コストが発生するので分配金利回りは低くなります。
2022/9時点では【2621】米国債20年超ETFの分配金利回りは3.19%ですが、これから分配金の支払額が減少していくことが考えられます。
そのため円で海外債券へ投資をする場合は分配金を得るために投資をするにはパフォーマンスが低いと考えます。
それよりも売買益を狙った投資のほうが効率的ですね。
私の投資スタンス
ポイント
債券利回りが高い局面で債券を買い、金融市場の暴落局面で債券を売る
FRBが利上げをしていて債券価格が下がっているのは理解できたが、株式も下落しているので株を買ったほうが利益をとれるのではないか?と考えた人もいるかと思います。
株式がボトムするときには債券価格が上昇する傾向があります。つまり株式よりも早い段階で債券価格の底値がみえてきます。
VOO(株式)とTLT(債券)を比較してみると、株式が底値をつける少し前に債券価格が底値をつけて反発し始めて株式の底値で債券が天井をつけています。
ツール:Google Finance
株式とは違い債券利回りの底値圏は読みやすいと私は考えています。
それはFRBが金利維持または利下げのタイミングの前が債券価格の底値圏になると想定できるからです。
つまり人が意図的に操作することは多数の市場参加者で形成するチャートより読みやすいというわけです。
そのため債券投資をしないにしても、株式の底値を知るシグナルとして債券価格の動向に注目しておいて損はないと考えています。
海外債券は為替が影響するので今の市況だと日本円で債券投資を行うと分配金を得ることは難しい状況です。
そのため売買益を狙った債券投資なら投資妙味があると考えています。値動きが小さい短期債券ではなく超長期国債の【2621】米国債20年超ETFが最適です。
引用:ブラックロック
2006年からの各年のパフォーマンスを比較したもので、【2621】米国債20年超ETFは1年あたりのパフォーマンスは±30%程度となってます。
値動きが大きい分得られる売買益も大きくなります。他の米国債1-3年(ヘッジ)や米国債7-10年(ヘッジ)だと±15%程度です。
もうお分かりですね?
【2621】米国債20年超ETFの2022年のパフォーマンスが-30%というのは歴史的にみても買いのチャンス到来です。
国債利回りがどこまで上がるかを気をつけなければなりませんが、少しずつ買い始めれば、どこかのタイミングで+30%程度の売買益を得ることはできると思いませんか?
現在の債券相場は歴史に残る異常な値動きをしています。しかしピンチはチャンスでもあります。
このパニック局面を逆手に取り、金融相場の暴落時にも稼げるよう種まきをしておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
債券投資は日本では人気がない印象ですが、歴史的に見て注目するに値する堅実な投資対象だと考えています。
長期では株式よりも債券は儲かるとは言えないですが、特定の期間に限り小さく堅実に稼ぐには株式よりもよい時期ではないでしょうか?
指をくわえて株式の暴落をみているだけでなく、次の投資のタネを見つけていきましょう。
投資の幅を広げてリスクを抑えた投資で人生を豊かにしていきましょうね。
それではまた市場でお会いしましょう!